学芸会が終わりました

今年度は周年行事があるため、学芸会が早まりました。

当日はとても暑く、締め切った体育館は蒸し風呂状態でした。子供たちも私たちも汗だくになっていました。やはり学芸会は秋の終わりがいいなぁと思いました。

さて、今回の学芸会は、いつもと違って私達教師が熱く語ることなく、子供たちのペースを大事にして練習をしました。

主役やメインの役を演じる子、通行人をしながらスポットや音響、幕の係をやる子、それぞれが、それぞれの思いをもちながら練習をしてきました。 練習時間も、体育館の割り当てだけを使い進めていきました。(最後の週に2時間程多目的室で練習しましたが・・・。)子供たちがどんな学芸会にしたいと思っているのか、どう取り組みたいのか、それを大事にしたいと思っていました。しかし、練習していくうちに、イライラしてしまい、なかなかおしゃべりが止まない練習風景を見ながら、先生たちはこんなにやっているのに…。という押し付け感を出してしまったのです。すぐに反省しました。子供たちにも「嫌な怒り方をしてごめんなさい。押し付けてもいい劇にはならないよね。」と話しました。

「全力で」「悔いのない」などは、子供たちの本心から出ているのだろうか。どんな風に練習したいと思っているのか。子供たちだけで話し合ってもらいました。「一人一人のチャレンジや思いは違う、その思いをお互いに尊重しながらやろう。そして、何より学芸会を楽しもう!」と告げました。

すると、だんだん練習が進むにつれて、子供たちの動きが変わってきました。家で練習し、自分の演技を考えてくる子、台詞の言い方を工夫してきた子、そして、スポットや音響、ピアノなど、自分の分担を責任をもって行う子。劇がどんどん出来上がっていきました。真剣な様子に、私も真剣にアドバイスをしていきました。

そしてリハーサルの日、驚くほど良い劇になりました。子供たちの力って、すごいんだなぁと、改めて思いました。

本番当日、劇が始まる前に聞くと、「緊張している人」よりも「楽しみでワクワクしている人」がほとんどでした。劇が終わると、児童も保護者もたくさんの方が感動し涙を流していました。こんなに保護者の方が泣いている学芸会は初めてでした。

終わった後の達成感は、子供たちの表情に表れていました。それぞれのチャレンジが成功したということなのだと思います。「子供たち自身の力」ということを強く感じた学芸会でした。